7月21日
シネマ尾道で「乳房よ永遠なれ」を見ました。
監督:田中絹代が 歌人中城ふみ子の半生を描く
中城 ふみ子は1922年11月25日生まれ、1954年8月3日に乳癌で死亡。
私の一番好きな歌は
「冬の皺よせゐる海よ 今少し生きて 己の無惨を見むか」
日本海側を列車で旅している時に、日本海に打ち寄せる荒々しい波を見ながら「己の無惨」を私も見ていました。
「音高く夜空に花火うち開き われは隈なく奪われてゐる」
夜、花火が打ちあがる中、恋人の木野村英之介に体を与える情景を
大胆に詠み込んだこの歌は、
中城ふみ子をモデルとした渡辺淳一の小説『冬の花火』の中でのクライマックス
「唇を捺されて乳房熱かりき 癌は嘲ふがにひそかに成さる」
ふみ子の乳癌は左右両肺全体にわたって粟粒状に転移していた。
その他胸骨への骨転移、皮膚、卵巣へも転移。
1954年8月3日に中城ふみ子は亡くなった、31歳でした。