若松孝二追悼特集 11・25自決の日

平成25年6月8日
シネマ尾道にて、若松孝二追悼特集第二段


「11・25自決の日 三島由紀夫と若者たち」
先週は左翼の連合赤軍の過激なリンチ事件に打ちのめされましたが、今週は右翼の盾の会によるクーデター事件と三島の割腹自殺をとりあげた映画をみました。いずれも70年代の政治の時代の事件です。
1970年(昭和45年)11月25日に自衛隊の目の前で衝撃的な割腹自決を遂げた三島由紀夫

三島の割腹自殺の原因と盾の会の憲法改正の趣旨というのがよくわからなかった。今も憲法改正の話がでているが、同じようによくわからない。
三島を演じた井浦新が若すぎて「三島由紀夫」の貫禄がでていなかった。
   
当初は大森南朋が主演ということであったそうなので、私のイメージとしては大森の方が合うような気がする。三島の自殺の原因の一つに自分の老いに対する恐怖があったようなので、なおさら大森に演じてみせたかった。史実かどうかわからないが、クーデターの謀議を重ねるのにサウナ室で裸で語るシーンがあった、そこでの井浦新の裸体はさすがモデル出身とあってウツクシかった。
三島由紀夫の小説は好きでほとんど読んでいる。あの時ノーベル賞をもらっていれば死ななかったかもしれない。
(あの時ノーベル賞をもらった川端康成も自殺した)
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三島由紀夫の最後の声明文『檄』。
自衛隊内での約4年(学生らは3年)の体験入隊を振り返りつつ、三島は自衛隊を愛するが故に、この忘恩的と思われるような行為に出たことを述べ、三島自身の見てきた戦後日本の、「経済的繁栄にうつつを抜かし、国の大本を忘れ、国民精神を失ひ、本を正さずして末に走り、その場しのぎと偽善に陥り、自ら魂の空白状態へ落ち込んでゆく」姿、「政治は矛盾の糊塗、自己の保身、権力欲、偽善にのみ捧げられ、国家百年の大計は外国に委ね、敗戦の汚辱は払拭されずにただごまかされ、日本人自ら日本の歴史と伝統を涜してゆく」国家となってしまったことを糾弾する。

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平成25年6月8日にようやく「レ・ミゼラブル」を見ることができました。