瀬戸内国際芸術祭 豊島 横尾忠則

平成22年8月28日

バスで横尾忠則前へ、バス停から少し歩く。庭に真っ赤な池の家が見えて、そこをぐるっと回りこむと「横尾忠則の家」です。
評価はさまざまだと思いますが「宇宙的狂気愛」には共感できませんでした。


家浦港まで15分という情報を信じて、港まで歩くことにしました。
ガマの穂がめずらしかった

公民館前まで来て、道が二つに分かれていました。バスは右側の道を行くようでしたので、迷いながら右の道を行きました。
フェリーの出発する時間が近づいたのに、港が見えない。邪魔な日傘もたたんで小走りに。
フェリーの待合所には着きましたが「高松行きはあの端の桟橋よ。もう出る時間だ。急いで」とせかされる。
端の桟橋に行くとフェリーはもう出発しかけている。遅かったかと思ったけど、フェリーに乗る人が多くて、定員オーバーで10人以上が取り残されている。臨時船が出るとのこと。有り難い、定員オーバーのせいで高松に帰れる。25分後に出発なので、近くで時間待ちをするようにと言われて、整理券を受け取る。
日陰を求めて小路の敷石の上に腰を下ろす。地図を確認すれば、公民館前で迷った左の道を行けばこの小路に出られたのです。
時間待ちでぼけっとしていると、自転車に乗ったおじさんが「びっくりした」と停まった。
私がこんな所に座っていたので驚いたのです。いつもはこんな所に人はいないのです。
おじさんは気さくにお話をしてくれました。「こんなに若い人が多くくるのは初めて、これも10月31日までだけどな」「今日は風が強い。この風はわしらは、やまじ風と言う。南から吹く風だ。」「今年は台風はまだ4号しか来ていない。これも珍しい、2月から数えて210に台風がくる、来なければ220にはくる」と若い時船乗りをしていたおじさんのお話は面白く、すぐに待ち時間はすぎ、船がやってきた。

やってきた船は15人乗れるかなという漁船のような小さな船です。でもこの船のスピードは速く、やまじ風に向かい波を蹴立てて進む。

船体は波にもまれてジェットコースターのようにドンドンと船体を揺する。この揺れる船体から、島の案内をしてくれる男の人がいた。
地元の人で何度もこの航路を行き来しているらしく、豊島の産業廃棄物の処理場とか男木島の「ジャウメ・プレンサ」の屋根がみえるかなと案内してくれる。その人が「この船は速度違反をしている、まだ出発して30分もならないのに、もう高松港が見えてきた。前に出発した船を追い越しているかもしれない」と言う。そろそろ限度だったので助かった。
港に着いてその人は「大丈夫だった?」ときずかってくれたので、私は「船とジェットコースターと二重に楽しみました」と強がりを答えました。